暑い日が続きます。皆さんどうお過ごしでしょうか。最近ではW杯が開催されていたということもあり、私も仕事から帰ると手に汗握りテレビ観戦をしていました。残念ながら日本は敗退してしまいましたが、力の限り戦った選手たちの素晴らしい試合に大変感動させてもらいました!
さて、買取日記の更新が滞っていました。少しづつ滞っていたものを書いていきたいと思います。
ご依頼を頂いたのはお店からそれほど距離が離れていない地域でした。穏やかな優しい奥様に案内して頂いたのは、ご自宅裏のなんと昔は学生用のアパートとして使っていた建物です。イメージとしては昭和の良き時代の共同アパートといった雰囲気で、トキワ荘をイメージしていただければ間違いないと思います。
そこに保管されていたのは歴代の直木賞受賞作品の単行本。すべてきちんとパラフィンにかけられた状態でありました。また、その隣にはおなじみの名著復刻近代文学館のシリーズが大量にありました。
聞くところによると奥様の弟さんが保管されていたもので、今回は許可を頂き、処分ということになったようです。
さて、難しいのは査定金額をどうするかです。正直にいいまして小説というジャンルは古本屋にとってはあまり金額的には高くつけられない事情があるのです。それはなぜかというと、小説は人気があり、大衆にも広く浸透するため出回る数が極端に多いことと、ある時期を過ぎると文庫化されるためほとんど中古価格としては安く値下がりしてしまうのです。
もちろん、明治・大正・昭和初期などの有名文豪の初版本や、絶版になっているものなどとなると話は別ですが・・。そういった面での難しさがあるわけです
ただ、今回のものは状態が極端に良かったことと、一部絶版ものがあったこと、そして名著復刻近代文学が状態良好で大量にあったこともあり、買取金額は大分頑張らせて頂きました。
ただしそこからの運搬が少し大変でした。狭い路地を通って駐車スペースまでいかないといけなかったこともあり、奥様が貸してくださったのがなんと農作業用などでよく使用される手押し車です。普段手押し車など使用しない私はあっちにふらふら、こっちにふらふらで重い書籍を荷台に乗せてバランスを取るのに悪戦苦闘。このように出張買取では色々な経験をさせていただくことができます。
今回もたくさんの書籍をお売り頂きありがとうございました。またのご利用を心よりお待ちしております。